急性腰痛(ぎっくり腰)科学的な2つの治し方

ちょっとしたきっかけで発症してしまうぎっくり腰。ぎっくり腰になってしまうと少し動いただけでも痛みに襲われ、日常生活や仕事に大きな支障をきたしてしまいます。 あなたも「明日ちゃんと仕事に行けるだろうか」と、不安になっていませんか?

 

実はぎっくり腰の研究は様々な機関でされており、やってはいけないこととやって良いことがある程度わかっています。

 

本記事を読むことによってどのように過ごせばぎっくり腰の痛みが早く良くなるかがわかるでしょう。ぎっくり腰の際にやってはいけないことや仕事中の過ごし方なども合わせて公開していきます。

自宅で出来るぎっくり腰の科学的2つの方法

自宅でできるぎっくり腰のケアは2つあります。「腰に負担がかからないように行動する」「安静にしすぎない」です。 これらの方法は実際にイギリスで発行されている腰痛診療ガイドラインに記載されているものです。

安静にしすぎない

安静にせず出来る範囲で動くことがぎっくり腰の痛みを早く少なくするポイントになります。 安静にしすぎてしまうことによって、活動していた時に比べると腰の痛みが長く継続してしまうことがデータとして確認されています。

 

以下、 ガイドラインからの引用です。

 

 

下肢痛の有無に関わらず、急性または再発性腰痛に対して、2~7日の安静臥床は、プラセボあるいは通常活動よりも悪化させる。安静臥床は、代替治療よりも有効ではない。

Mindsガイドラインライブラリ

ぎっくり腰の痛みを早く楽にさせる1つ目のポイントは安静せずに、できる範囲で動くことです。

腰に負担がかからないように行動する

腰に負担がかからないように行動すると、ぎっくり腰が慢性化しないように予防できる可能性が高くなります。以下、ガイドラインからの引用です。

 

短期間(数日または数週間)の段階的再活動化と腰痛の行動的管理を組み合わせると、痛みの程度と機能障害の回復速度にはほとんど差がないが、慢性化は少なく、休業期間は短くなる。

Mindsガイドラインライブラリ

つまり、腰の痛みの強さに合わせて少しずつ活動を多くすることは仕事を休む期間が短くなることが期待できるということです。

 

そのため、ぎっくり腰になった時に重要なことの2つ目は腰の痛みに合わせて段階的に活動量を多くしていくということです。

 

 

コルセットをしたからといって回復が早くなるという科学的根拠はありません。しかし、コルセットをすると活動の制限がうまく調節できることもあるため装着するのも良いでしょう。

やってはいけない3つの事

ぎっくり腰を1日でも早く楽にするためにやってはいけないことが3つあります。

 

・安静にしすぎること

・抗うつ薬を飲むこと

・牽引をすること

 

抗うつ薬を飲むことと牽引をおこなうことはあまりおすすめできません。悪化はしないのですが、しっかりとした効果が認められていないからです。

 

イギリスで発行されている腰痛のガイドラインにも同様のことが記載されています。 抗うつ薬を飲むことと牽引をおこなうことはぎっくり腰の痛みを楽にさせるという科学的証拠はないのです。

 

時折、病院ですすめられることもありますので注意しましょう。

 

この中で最もやってはいけないことは安静にしすぎることです。安静はぎっくり腰の痛みを長引かせてしまう原因となり、下半身の筋肉も弱くしてしまいます。

 

結果として仕事を休む期間が長くなるという統計も取られているため、安静にすることはなるべく避けるようにしましょう。

まとめ

ぎっくり腰を少しでも早く良くするためのポイントは「安静にしすぎないこと」と「段階的に活動量を増やしていくこと」です。

 

コルセットは科学的な効果は証明されていません。しかし、装着することによって活動が調整しやくなるメリットがあるため、結果的に早く楽になる可能性があるでしょう。

 

ぎっくり腰は一度なってしまうと癖になってしまう方もいるため、しっかりとしたケアが重要になってきます。場合によっては人の手を借りてしっかりと体のバランスをとることも必要になってくるでしょう。