高齢者に起こりやすい腰痛の原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
この記事では、高齢者の腰痛にフォーカスして詳しくみていきましょう。
年齢を重ねるごとに増えていくイメージのある腰痛ですが、実は最も多いのは30〜50代です。
実は50代を過ぎると腰痛の発生率が下がってくることが知られています。
なぜ高齢者ではなく、30〜50代が腰痛の発生率が高いかというと主な理由は2つ考えられています。
精神的なストレスと腰椎の間には深い関係があります。
50代を過ぎると社会的な責任が少しずつなくなり、腰痛の発生が少なくなってくるのではないかと考えられているのです。
ここからは高齢者に起こりやすい腰痛の原因について解説していきます。
ここで紹介するのは以下の3つです。
ひとつずつ解説していきます。
脊柱管狭窄症
脊柱管狭窄症とは、なんらかの原因によって脊髄が通っている脊柱管が狭くなってしまい痛みや痺れが出てきてしまう疾患のことです。
加齢によって起こることも多く、高齢者の腰痛として比較的多く見られます。
代表的な症状は間欠性跛行と呼ばれるもの。
これは長時間歩くことによってふくらはぎが痛みだしてしまい歩けなくなってしまう現象です。
この痛みは休憩することのよって軽減しますが、歩くとまた痛みだしてしまうため日常生活の支障になりやすいです。
圧迫骨折も高齢者によく起こる原因のひとつ。
年齢を重ねることによって腰の骨が弱くなってしまい、転倒やせき、くしゃみなどの外力が生じることで骨が潰れてしまうのです。
一般的に骨折と聞くと、骨が折れてしまうような印象を受けますが、圧迫骨折の場合はその名前の通り『骨が潰れた状態』になります。
圧迫骨折がひどい場合、下半身にしびれなどの症状が起こることがあります。
変形性脊椎症とは、腰の骨や椎間板(腰のクッション)に変形が生じてしまうことを言います。
これによって柔軟性がなくなり、姿勢の変化や筋力の低下などが起こってきます。
症状は腰痛であり、他に特徴的な症状はあまりありません。診断するには整形外科を受信する必要があります。
高齢者に認める危険な腰痛
続いては高齢者に起こりやすい危険な腰痛について紹介します。ここで紹介する疾患はいずれも命に関わるものであるため、万が一これらの疑いがあるようならすぐに病院を受診しましょう。
大動脈の壁が突然裂けてしまう疾患であり、急激な背中の痛みを感じます。場合によってはぎっくり腰と勘違いされることもあるので注意が必要です。
動脈硬化が起こっている血管に起こりやすく、血管に注意を受けている人は気をつけましょう。
前立腺がんや乳がんが腰の骨に転移することがあります。
症状の特徴は『体の動きに関連して痛みがでないこと』です。前かがみになったから痛むというわけではなく、安静時にも腰が痛むケースが多いです。
腰痛と体の動きに関係がないようなら疑ってみましょう。
背骨や椎間板が最近感染してしまい炎症を起こしてしまうものです。基本的には発熱と強い腰痛を伴いますが、高齢者の場合は発熱しないこともあるので発見が遅れてしまうことがあります。
確定診断にはMRIや血液検査が必要です。
この記事では高齢者に起こりやすい腰痛の原因について解説してきました。
高齢者は痛みに対して鈍感になっていることもあり、重大な疾患でも気が付かれないケースもあります。
そのため、日頃から注意深く健康状態を確認していくことが大切です。
この記事を参考にどのような原因が該当しそうか考えていきましょう。
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