ピリピリした痛みが腰に…これってなに?腰の違和感を与える疾患まとめ

腰がピリピリする感覚があると、「なにか病気かな」と不安になりますよね。

 

腰のピリピリした痛みを引き起こす原因は、帯状疱疹や、帯状疱疹が治ったあとも痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」など、いくつか考えられます。

 

まれにですが、腰椎椎間板ヘルニアでもピリピリを感じる人も。

 

今回は「ピリピリした腰の痛み」を引き起こす疾患についてお伝えします。

腰のピリピリを引き起こす疾患

原因を特定できる腰痛は15%ほどしかないといわれています。

 

そのうち10%が腰椎椎間板ヘルニアなど神経の障害が原因になっている腰痛で、残りは膵炎など内蔵疾患が原因のもの、がんが骨に転移して腰痛につながっているもの、ケガなどです。

 

ひとくちに腰痛といっても、原因により症状は異なります。

 

では「ピリピリする腰痛」の原因としては、何が考えられるのでしょうか。腰のピリピリを引き起こす病気を3つ紹介します。

帯状疱疹

帯状疱疹(たいじょうほうしん)は「水痘・帯状疱疹ウイルス」によって引き起こされる病気です。

 

帯状疱疹の初期症状は、まず身体の左右どちらか一方のみ(主に上半身)に、ピリピリと刺すような痛みがでること。そのあと、赤い斑点と小さな水ぶくれが帯のようなかたちであらわれます。

 

実は生まれて初めて水痘・帯状疱疹ウイルスに感染したときには、皆さんよくご存知の「水ぼうそう」になります。

 

そして、水痘・帯状疱疹ウイルスは水ぼうそうが治ったあとも身体に残ります。残っていた水痘・帯状疱疹ウイルスが何らかの原因で活動を始めると、帯状疱疹となって症状があらわれるのです。

 

水痘・帯状疱疹ウイルスが再び活動をはじめるきっかけは、加齢やストレス、過労など。

 

比較的高齢の人に多い病気ですが、若い世代でも起こりえます。

帯状疱疹後神経痛

帯状疱疹の発疹が消えたあとも、ピリピリした痛みが続くことがあります。それが「帯状疱疹後神経痛」で、ウイルスによって損傷した神経が痛みを起こしている状態です。

 

帯状疱疹の痛みは皮膚の痛みで、帯状疱疹後神経痛は神経の痛みだという違いがあります。

 

帯状疱疹後神経痛の痛みの感じ方は「ピリピリ・ヒリヒリした痛みが続く」「刺すような痛みが繰り返される」「触るだけで痛い」など。

 

高齢者、女性、帯状疱疹の症状がひどかった人などが、帯状疱疹後神経痛を発症しやすいといわれています。

 

治療方法は人によって違いますが、一般的には投薬をメインとして、神経ブロックで痛みを緩和したり、理学療法も組み合わせて行われます。

 

ただ絶対的な治療法はなく、治療が長期にわたってしまうのが実情です。

椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアや、ヘルニアが原因の坐骨神経痛でも、腰にピリピリした痛みやしびれを感じることがあります。

 

通常、腰椎椎間板ヘルニアによって引き起こされるピリピリした痛み・しびれは「左右どちらかの足に出る」のがほとんどです。

 

ただまれに、椎間ヘルニアでも腰にピリピリ感が出ることもあります。

 

「ピリピリした痛みは足にでるはずだから、腰がピリピリしてもヘルニアじゃない」と自己判断できめつけるのはやめましょう。

まとめ

腰のピリピリした痛み、気になりますよね。でも「まだ我慢できる」と放置している人も多いのではないでしょうか。

 

しかし、長引く痛みを放置していると、精神的なストレスから生活の質が下がってしまったり、さらに強い痛みにつながることもあります。

 

 

帯状疱疹が疑われる時には内科や皮膚科、帯状疱疹後神経痛は神経内科かペインクリニック、椎間板ヘルニアかもしれないときは整形外科を受診しましょう。