「腰痛で整形外科にいったけれど、骨には異常がない」と言われてしまった…
骨に問題がなくても、たしかに腰は痛む…
そんな経験をした人も多いのではないでしょうか。実際、原因が骨だと特定できる腰痛は、腰痛の中では少数派です。
では、骨に異常が見られない腰痛の原因は何でしょうか。原因として考えられるのは、筋肉、神経、関節の炎症、そしてストレスです。
骨に異常がない腰痛の原因についてお伝えします。
腰痛の原因は骨だけではありません。筋肉、神経、関節、ストレスが腰痛を引き起こすことがあります。
ちょっと考えてみれば、腰には骨のほかに筋肉も神経もあるのですから、筋肉や神経が原因の腰痛だってありえますよね。
また最近では「心因性の腰痛もある」と注目されています。
いずれも、レントゲンやMRIでは異常が確認されにくいものです。
「骨に異常がみられない腰痛」の原因として考えられる、4つの主な要因を紹介します。
「骨に異常がみられない腰痛の原因」のひとつめは、筋肉の緊張です。筋肉が原因の腰痛は、筋・筋膜性腰痛症(MPS)と呼ばれます。
筋肉の緊張は、同じ姿勢を長時間続けていたり、激しい運動で無理に筋肉を使ったりしたときに起こります。負担がかかった筋肉が疲労・損傷して痛みにつながるのです。
具体的には、長時間のデスクワークや車の運転、ジャンプやひねりなどスポーツでの激しい動きが原因になります。
関節に神経が挟み込まれてしまい、腰痛が起きることもあります。
背骨の後方にある椎間関節に、後枝内側枝という神経が挟まれることで腰痛が起きるという仕組みです。この腰痛は、椎間関節性腰痛と呼ばれます。
怪我、スポーツ(ゴルフなど)や日常生活で腰を反らせたりひねったりを繰り返していること、加齢などが原因として考えられます。
骨盤の左右にある「仙腸関節」の炎症も、腰痛につながります。
仙腸関節の近くには「坐骨神経」があるため、仙腸関節の炎症が坐骨神経に影響し、坐骨神経痛を発症することも。
仙腸関節が炎症を起こす原因は、骨盤に左右非対称の力がかかること。
日常生活の動作でいうと「カバンをいつも左右どちらかだけで持つ」「立つときにどちらか一方の足に体重をかけている」「座るときに足を組む」などです。
ストレスも腰痛の原因になることがわかってきました。
「会社に行きたくない!と強く思っていたら、頭痛や腹痛が起こった」という経験がある人もいますよね。
これと同じように、ストレスが血行不良を引き起こし、腰痛という身体症状としてあらわれることがあるのです。
腰痛によってストレスを感じることで、さらに腰痛が悪化するという悪循環に陥ることもあります。
骨に異常が見られない腰痛の原因としては、筋肉、神経、関節の炎症、ストレスなどがあげられます。
レントゲンやMRI・CTなどの画像検査で「異常なし」となった場合、これらの腰痛かもしれません。
いずれの場合も、ひどい腰痛を緩和するための鎮痛、そしてストレッチなどのリハビリが大切。またストレス・心因性の腰痛に関しては、心のケアも大切です。
なお心因性の腰痛の場合、「精神科・心療内科と連携している整形外科」または「心因性腰痛を扱う心療内科」を探すのがオススメです。
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