「プロテインが腰痛に効く」という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
プロテインは筋肉をつくるために役立つサプリメントですが、腰痛の薬ではありません。
本当に腰痛に効果があるのでしょうか。
筋力不足が原因で腰痛になっている場合には、プロテインが腰痛の改善をサポートしてくれる可能性があります。
今回は腰痛と栄養素の関係についてご紹介します。
プロテインとは英語で「タンパク質」を指す言葉ですが、現在の日本では、一般的に「タンパク質を効率的に摂取するためのサプリメント」を指します。
プロテインは、とくに筋トレやダイエットに取り組んでいる人たちの間で「手軽かつ効率的にタンパク質を摂取できる」と人気です。
市販されているプロテインサプリには、牛乳を原料とするホエイプロテインとカゼインプロテイン、大豆を原料とする植物性のソイプロテインがあります。
ホエイプロテインは体内への吸収が速く、筋トレ後の筋力回復に効果的なので、アスリートや身体を鍛えている人に人気。
カゼインプロテインとソイプロテインは吸収速度が遅く、ダイエットや健康維持に適しています。
ではタンパク質であるプロテインサプリは、腰痛改善に効果があるのでしょうか。
答えは「プロテインは腰痛に関係する可能性が高いが、飲むだけで腰痛が改善することはない」です。
プロテインは腰痛を改善する薬ではありませんし、もちろん鎮痛薬でもありませんからね。
ただし、筋力不足が原因で腰痛になっている場合には、プロテインも腰痛改善に役立ちます。
例えば、お尻などの筋肉が弱くなって姿勢が悪くなり、腰痛になっている人も多いのです。
その場合、筋肉を強くすることが腰痛改善につながります。
プロテインは筋肉を強くするサポートをしてくれるものですから、筋力不足タイプの腰痛には一定の効果があると考えられます。
ただし飲むだけでは効果はなく、運動と併用する必要があります。
「わざわざプロテインでタンパク質を摂取しなくても、お肉や魚を食べていれば大丈夫でしょう」と思った人もいるかもしれませんね。
しかし日常的に肉や魚を食べていても、タンパク質不足に陥っている人は意外に多いんです。
特に50代以上の人は注意が必要。
年齢が高くなると筋タンパク質の合成量が減るため、若いときよりも多くのタンパク質を摂取しないと、筋肉の維持や増強ができないのです。
とはいえ「肉や魚を食べる量を増やす」というのが難しい人もいるでしょう。
そのようなときに、手軽かつ効率的にタンパク質を摂取できるプロテインが役立ちます。
プロテインは薬ではないため「飲むだけで腰痛が改善する」ということはありません。
ただし運動とプロテインを併用すれば、筋力不足が原因となっている腰痛を改善するのに役立つと考えられます。
効率的にタンパク質を摂取できるので、タンパク質が不足しがちな50代以上の方は利用を検討してみてもいいでしょう。
注意点としては、プロテインを飲みすぎると肝臓や腎臓に負担がかかることや、プロテインが体質に合わない人もいることが挙げられます。
また腰痛に関わる栄養素はタンパク質だけではなく、骨を強くするカルシウムをはじめ、ミネラルやビタミンも重要。
プロテインを利用する場合でも補助的な役割にとどめ、バランスの良い食事を基本にしましょう。
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