腰痛と便秘の関係とは?

腰痛と便秘。

 

あまり関係がなさそうなふたつの症状ですが、実は便秘が原因で腰痛になることもあれば、腰痛が便秘の原因に深くかかわっていることも。

 

「便秘がちで腰痛もある」という方は、「便秘由来の腰痛」かもしれません。

 

その場合は食生活の改善などが腰痛緩和につながる可能性があります。

 

腰痛と便秘の関係と、便秘由来の腰痛への対処法について解説します。

便秘が腰痛を引き起こす理由

まずは便秘が腰痛を引き起こすメカニズムについて解説します。

 

便秘の症状がひどくなるということは、便が腹部にたまっていくということですよね。

 

たまった便や発生したガスによってお腹が圧迫されて血行不良となったり、腰の筋肉が緊張したりして、腰痛を引き起こすことがあります。

 

便秘には腸の中の「S状結腸」と呼ばれる部位が関係しています。S状結腸は腰の筋肉である「大腰筋」「腸骨筋」と近い位置にあるため、便秘が腰に負担をかけてしまうのです。

 

「便秘=腹痛」というイメージが強いですが、腰痛にもつながるのですね。

 

便秘による腰の痛みは、慢性的な便秘を抱える人にとくに起こりやすい症状です。「便秘と腰痛に悩んでいる」という人は便秘からくる腰痛を疑ってみてもいいかもしれません。

 

ただし自己判断は難しいので、腰痛が長く続くようなら病院で診察を受けることをおすすめします。

腰痛が便秘を引き起こすことも

腰痛が便秘の原因に密接に関わっているケースもあります。

 

例えば、ストレスや背骨もゆがみなどが原因で自律神経が乱れてしまい、なかなか改善しない慢性的な腰痛を抱える人。

 

腸の動きは本人の意志とは関係なく、自律神経に支配されています。そのため自律神経がうまく働かないと、腸のぜん動運動が正常におこなわれず、便秘につながりやすいです。

 

自律神経の働きが安定しないせいで「さらに腰の筋肉が緊張し、便秘も改善しない」という悪循環におちいることも考えられます。

便秘解消には食事改善がおすすめ

便秘が原因で腰痛になっている場合には、便秘改善・予防を目指す食生活を意識してみましょう。

 

とくに意識して摂りたいのは「食物繊維」や「マグネシウム」です。

食物繊維

食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類があります。

 

水溶性食物繊維はその名のとおり、水に溶けます。便を柔らかくしてくれる働きがあるので、便秘のときはとくに意識して摂取したい栄養素。

 

海藻やこんにゃく、大麦などに多く含まれています。

 

一方の不溶性食物繊維は、水には溶けず、腸を刺激して便の量を増やす食物繊維。穀物、豆類、きのこ、芋、野菜、果物などに多く含まれます。

 

もともと硬便ぎみの人が不溶性食物繊維を摂りすぎてしまうと、便がますます固くなって便秘がひどくなることもなるので、量には注意しましょう。

 

ごぼう、大豆、なめこなどは両方の食物繊維を豊富に含んでいます。

マグネシウム

マグネシウムは便を柔らかくする働きを持つミネラルです。硬水のミネラルウォーターなどに多く含まれています。

 

マグネシウムを多く含む食塩(にがりを含む塩)を調理に利用するのもいいですね。ただし使いすぎには注意しましょう。

 

 

海藻や切り干し大根など、食物繊維とマグネシウムのどちらも多く含む食材もあります。

まとめ

慢性的に便秘で腰痛もある場合には、腰痛は便秘からきているものかもしれません。便秘によって血行不良や腰の筋肉の緊張が引き起こされて、腰痛につながることがあります。

 

便秘が原因なら、食生活の改善がおすすめ。

 

食物繊維やマグネシウムを意識的にとり、便秘と腰痛の改善を目指しましょう。