【腰痛改善】床で寝ると腰痛が改善するって本当?

『床で寝ると腰痛が改善するって本当?』

 

腰痛は日本人の4人に1人に相当する2800万人が腰痛を感じている、または悩まされているといわれています。

 

そのため、テレビやインターネットでは腰痛を改善するための情報が多く発信され、多くの方がその情報を受信しています。

 

様々なアプローチからの改善策があるなかで『床で寝ることで腰痛が改善する』という方法を目にしました。

 

そこで、今回は『本当に床で寝ることは腰痛が改善するのか』という内容を紹介していこうと思います。

腰痛は床で寝ることで改善する?

結論からいうと、床で寝ることで腰痛が改善することは考えにくいです。

 

その理由として下記の2つがあげられます。

 

・身体の圧力が集中し血行が悪くなる

 

・睡眠の質が落ち、寝返りが打つことが少なくなる

身体の圧力が集中し血行が悪くなる

人間は寝る姿勢をとると、腰への圧力は体重の約44%かかると言われています。

 

床は布団やマットレスとは違い、身体の凹凸に合わせて沈んでくれないため、体重の圧力が身体に接している部分に集中し、背中や腰の血流が悪くなってしまいます。

 

「床で寝たら身体がバキバキになった」

 

という経験がある方もいると思いますが、それは身体の血流が悪くなり、身体が強張っている状態です。

 

 

血流が悪くなると乳酸という疲労物質がたまりやすくなり、筋肉を固く強張らせ、腰痛をさらに悪化させてしまうので注意しましょう。

睡眠の質が落ち、寝返りをうつことが少なくなる

寝返りを行うことで身体にかかる体重の圧力を分散することができ、身体への負担を減らすことができます。

 

そして寝返りは”深い眠りに入っている時”によく行われることが分かっているため、睡眠の質をよくすることが大切です。

 

しかし床で寝てしまうと身体への圧力も集中し、体温も下がりやすくなることから、良い睡眠をとることは難しくなります。

 

 

その結果、寝返りの数も少なくなり、身体への負担も増加してしまうので、床で寝ることで腰痛が改善されるとは考えにくいです。

緊急時であれば、床で寝ることも有効

急に腰や背中の痛みがあった場合、固い床で寝ることで症状が軽減することが多く、応急処置として使われています。

 

しかし、それは応急処置として有効であり、継続的に行っていくものではありません。

 

腰痛の改善、再発の防止には、腰を含めた身体の疲れをとる必要があります。

 

 

長期的に床で寝ることを続けていると身体の疲れが取れず、腰痛の悪化、再発の危険性があがる可能性があります。

では腰痛時はどのような寝具で寝たらいい?

腰痛には、比較的硬いめの寝具を使用すると良いでしょう。

 

柔らかい寝具のほうが、身体への負担が少ないように思われますが、柔らかすぎる寝具は寝る姿勢が安定せず、腰に負担をかけてしまうことがあります。

 

また柔らかすぎる寝具は寝返りをうちにくくなることもオススメしない要因の一つです。

寝具を選ぶときのポイントは?

仰向けで寝た時に、まっすぐ直立した姿勢が保たれている寝具が理想的です。

 

正しくまっすぐ直立した姿勢は、腰に負担が少ないといわれています。

 

また横向きになった際、背骨がまっすぐになっていれば、自分にあった寝具と言えるでしょう。

 

 

現在、インターネットの買い物も主流となっていますが、寝具を買う際は店舗で一度試されて買うことをおすすめします。

寝具はあまり安価なものはやめておきましょう。

寝具を選ぶ時は、極端に安価なものを買うのはやめておきましょう。

 

安価な寝具だと耐久性が低い製品が多く、買った時は良いが、すぐに劣化してしまい正しい姿勢で寝ることが難しくなることがあります。

 

見逃しがちですが、耐久性があるものを選ぶことは重要です。

 

 

安価な寝具を選ぶことは、腰痛のリスクが高くなることを理解しておきましょう。

腰痛の時はどのような姿勢で寝たらいい?

腰痛時は『仰向け』『横向き』の姿勢が、腰への負担を少なく休むことができます。

 

また『うつ伏せ』で寝るのは、腰への負担が大きいので、良くないとされています。

 

 

また、どうしても腰に痛みが出てしまう場合は下記のことを試してみましょう。

仰向けで腰が痛い場合

仰向けの状態から両膝を曲げた姿勢をとり、腰の反りを作らないようにすると痛みが軽減することがあります。

 

 

曲げた姿勢が安定しないのであれば、膝下にクッションを入れると良いでしょう。

横向きで腰が痛い場合

横向きの場合は背中と腰を丸めてリラックスし、腰の緊張をほぐしてあげましょう。

 

 

膝の間に固い枕を挟むことで、体重が分散されるので、さらに腰の負担を減らすことができ効果的です。

うつ伏せは腰への負担が大きい

うつ伏せは腰に一番負担のかかる寝方だと言われています。

 

腰の筋肉の緊張が強くなり、腰痛が悪化しやすく、身体の様々な部分を歪ませてしまう可能性があります。

 

うつ伏せで腰痛が楽になるケースもありますが、その場合は腰椎に問題が起きている場合が多いので注意しましょう。

まとめ

今回は『本当に床で寝ることは腰痛が改善するのか』という内容を紹介してきました。

 

結論、床で寝ることで腰痛改善は難しく、逆に腰痛が悪化する可能性が高いです。

 

理由として下記の二つがあげられます。

 

・身体の圧力が集中し血行が悪くなる

 

・睡眠の質が落ち、寝返りが打つことが少なくなる

 

ぎっくり腰などの急性の腰痛が起こった場合、床で寝ることで痛みが軽減することはありますが、長期的に実施することは腰痛の悪化に繋がりかねないようです。

 

 

また、寝具は耐久性があり硬めのものを選び、下記の項目が当てはまるものにしましょう。

 

・仰向けで寝た時、まっすぐ直立した姿勢がとれるもの

 

・横を向いた時に、背骨が真っ直ぐになるもの

 

 

 

寝る姿勢はうつ伏せは腰に負担がかかるので控えて、仰向けか横向きで寝るようにして腰への負担は減らしましょう。