腰痛の危険の兆候?レッドフラッグと呼ばれる注意すべき症状とは

「腰痛患者」は全国で6,000万人ほど。国民の殆どが腰痛を患っている中で、その原因や症状はひとそれぞれ。

 

はっきりとした病気や原因から腰痛が引き起こされるケースや、はっきりとした原因は特になく腰痛が引き起こされるケースもあります。

 

今回はそんな腰痛の中でも、重篤な病気が隠れているかもしれないというテーマを取り上ます。

 

そしてのその重篤な病気を見逃さないように定めらている「レッドフラッグ」という少し聞きなれない名前の正体を解説していきたいと思います。

そもそもレッドフラッグとはなに?

レッドフラッグとは医療の現場では「見逃してはいけない危険な疾患」という意味で使用します。

 

腰痛でいえば、腰痛をうったえる人の約80%が「原因がない。よく分からない腰痛」そして残りの20%は原因がはっきりとした腰痛ということになります。

 

その20%の腰痛の中の数%というわずか確率の中に「重篤な病気による腰痛」を抱えた人がいる可能性が。

 

その重篤な病気による腰痛かもしれない兆候を示したものがレッドフラッグです。

ガイドラインに記載されている腰痛のレッドフラッグ

では、実際に腰痛のレッドフラッグとはどのようなものなのかを以下に記載します。

 

・発症年齢20歳未満、または50歳以上の腰痛

・時間や活動性に関係ない腰痛

・胸部痛

・がん、ステロイド治療、HIVの感染の既往歴

・栄養不良

・体重減少

・広範囲に及ぶ神経症状

・構築性脊柱変形(円背など)

・発熱

 

腰痛の症状と上記のような症状が伴って発症している場合は、下記のような疾患を疑います。

 

・腰椎の悪性腫瘍・他の臓器がんの腰椎転移

・腰椎の感染症

・腰椎骨折

・解離性大動脈瘤

・強直性脊椎炎

・馬尾症候群

 

例えば普通の腰痛では、安静にしていると痛みはおさまり、動かすと痛いという特徴があります。

 

しかし、病気と伴う腰痛の場合安静にしていても、動いていても痛みが変わらないということがあるのです。

 

もしも、そのような異変に気が付いた場合、できるだけ早めに病院を受診した方が良いかもしれません。

レッドフラッグに該当した場合、どうすれば良いか?

レッドフラッグに該当した場合、または疑わしい場合は直ちに医療機関を受診しましょう。

 

既に受診している場合は担当の先生へ相談することが望ましいです。

 

医療機関では当然のことながら、腰痛の症状で来院された患者様に対して「重篤な病気が隠れていなか!?」という目で診てくれます。

 

しかし、腰痛の症状で最初に来院された患者様に対して、がんの検査をしたり、精密検査を行うのかといえば答えは殆どがNOです。

 

また、レッドフラッグには患者さんの自己申告も大きく影響します。

 

実際に、いつ痛んで、どのような痛みが出ているのかなどの症状は本人にしか分からないもの。

 

少しでも気になる症状や気になることがあればしっかりと担当の先生に伝えましょう。

まとめ

腰痛などの症状が出た場合に「ガンなのかも!?」と心配することは決してダメなことではありません。

 

しかし、やみくもに心配してもご自身の精神を擦り減らすだけ。まずは、腰痛のレッドフラッグを覚えておきましょう。

 

または、いつもの腰痛よりも痛み方が違う・痛む期間が違う・なかなか良くならないなどの違和感を覚えた場合は医療機関を受診されることをおすすめします。