腰痛ってレントゲンでどこまでわかるの?画像検査でわかること・わからないこと

腰痛で医療機関を受診するさいに殆どのケースで受けることになるレントゲン検査。おそらく実際にレントゲン検査を受けたことがある人も多いでしょう。

 

では、レントゲン検査が実際にどこを写して、どんな検査をしているのかはご存じですか?

 

また、レントゲン検査では写らないもの・検査できないことがあるのもご存じですか?

 

今回は皆さんにも馴染みの深いレントゲン検査を徹底解説していきます。

レントゲンにうつる体の組織って何?

レントゲンにうつる体の組織で代表的なものでいえばやはり「骨」。骨折の検査など、骨に異常がないかを調べる時にレントゲン検査が行われることが最もポピュラー。

 

また、炎症しているところは白く写ったり、病変が疑われるところは黒い影のようなものが映りこむ特性から、肺の異常(肺結核・肺気腫・肺がんなど)の検査としても使用されています。

 

小学生の頃などにレントゲン検査をしていたのも肺に異常がないかを確認する検査です。

レントゲンを撮影すると腰痛のなにがわかる?

腰痛時に医療機関を受診すると多くの場合でレントゲン検査が行われます。

 

では、腰痛時にレントゲン検査で何をみているのでしょうか?

 

まずは、一つ目は骨折の有無。

 

腰の骨にヒビが入っていないか(疲労骨折・分離症)などのチェックや、腰の骨が潰れてしまっていないか(圧迫骨折)などの検査が行われます。

 

二つ目は骨の変形の有無。

 

腰の骨が曲がったり歪んだりなどの変形をしていないか?というチェックを行います。

結論:レントゲンだけでは腰痛の一部しかわからない

腰痛時にレントゲン検査でもっとも多い質問が「ヘルニアは検査できるのか?できないのか?」というもの。

 

実際に整形外科にいって「腰の骨と骨の間が狭くなっているからここがヘルニアになってるかもしれないね」と言われたことがある人も多いのでは?

 

結論から申し上げますとレントゲン検査でヘルニアは分かりません。

 

レントゲンでは骨と骨の位置関係は分かるため、骨と骨の間が狭いところを、腰椎間が狭くなるヘルニアと結びつけたくなりますが、それだけではヘルニアと呼ぶには不十分。

 

実際にレントゲンには椎間板という軟骨は映らないため明確な検査は出来ないということです。

 

また、実は腰痛を抱えて検査を受ける人の約8割程度は検査を受けても原因が「よく分からない」という結論に至ってしまいます。

 

 

つまり、腰痛でレントゲン検査を受けても特に骨には異常がないという結論に至ってしまうのです。レントゲン検査で分かることは骨の異常。そのため、実際にレントゲン検査で腰痛の原因が分かる人は極僅かという事になります。

まとめ

レントゲンをはじめとした画像検査というものは非常に画期的で便利な検査機ですが、意外と分からないことも多いという欠点も。

 

これだけ医学の進歩、検査機の進歩が進んできた世の中で、未だに8割近くの腰痛が検査をしてもよく分からないということは、意外と腰痛の原因は身近なものであるという可能性も考えられます。

 

例えば、日頃からの生活で脚を組んだり、横座りをしたりなどの不良姿勢をしている。腰が痛いからと全く体を動かさず安静にしているなどの日常の過ごし方にも大きな原因が隠れています。

 

画像検査では目の前に映ったものを客観的に映し出すだけで、その人の背景には目を向けてはくれません。

 

画像検査では特に異常がなくても腰痛の原因は必ずあります。

 

それを見つけ出すには、医療機関をもちろんのこと、整体院などにも足を運ばれてみても良いかもしれませんね。